タンホイザーで開幕した2011年のバイロイト音楽祭は、楽劇《トリスタンとイゾルデ》で閉幕しました。今週のNHK-FM《バイロイト音楽祭2011》の放送も、今夜の《トリスタンとイゾルデ》が最後となりました。昨日の《パルジファル》を聞き終えて、あぁ、年越しだなぁと感慨にふけって今夜の放送を忘れるところでした。
楽劇《トリスタンとイゾルデ》の舞台はコーンウォルでドイツではないのですが、惚れ薬を飲んでしまって国王に貢ぎ物として連れてきた姫に恋心を抱いてしまい、敵前逃亡ならぬ帰国直前に姫と逃避行してしまったトリスタンという騎士の悲しい物語。国王の側近に負わされた傷がもとで、最後は死んでしまうのですが幻夢の中で姫に再会する演出や、実際に姫が到着した時には既にトリスタンは事切れていた。と《ロミオとジュリエット》みたいな解釈が様々で、また、初心者でもいろいろ想像できるのが人気の理由でしょう。
歌舞伎などにも翻案しやすいですね。